早稲田大学国際教養学部、純ジャパだけど頑張ったよブログ

英語苦手・留学興味なし・国際関係興味なしな早稲田大学国際教養学部生による留学にまつわるあれこれ

入学前のプレイスメントテストをまじめに受けたか受けなかったかで既に明暗がわかれるよ!という話

 入学式の前の3月下旬に英語のプレイスメントテストが実施されます。入試も終わって一段落、気が抜けるところですがこれは真面目に本気で受けることをおすすめします。理由は、このテスト結果が結果的に自分の学びたい分野を早い段階で見つけられるかどうかにかなり影響を及ぼすからです。
 まずプレイスメントテストの概要ですが、これは入学後の英語のクラスのレベルの振り分けのために行われます。国際教養学部では一年次に英語が必修になっており、Reading, Listening, Speaking, Writingの四つの授業を通年それぞれ一コマずつ(Speakingはニコマ)履修することになっています。このうち、Writing以外の授業は、プレイスメントテストのTOEFL-PBTで550点以上を得点した場合、免除されます(Speakingは免除されても希望して履修することが可能)。この免除が重要です
英語クラスの免除のもっとも重要な利点は、一年の秋学期から中級科目を履修できるようになる点です。国際教養学部教養学部と名のつくとおり、自らの興味から好きな科目を好きなように履修することが可能ですが、早い段階で自分がもっとも興味ある分野、卒論のテーマにしたい分野を見つけ、その分野についての知識を蓄えることが、留学先を絞るうえでかなり重要になってきます。
 例えばわたしの場合ですが、一年春学期に履修した入門科目や演習科目がきっかけで言語学に興味を持ったはいいものの、英語科目が免除されなかったために中級科目を二年春学期まで受けられず、言語学の下位分野のうちどこに焦点を絞って勉強をするのかが定まらないまま学内選考を迎えてしまいました。なんとなく言語学をやりたいな、程度ではそもそも学ぶ意欲もそれほど高くありませんし、苦手な英語のホームページから能動的に情報を引き出そうとも思えませんでした。ところが二年春学期に履修した中級科目は大変面白く、ここで初めて、言語学の特に統語論を中心に学びたい、統語論の中でもこの理論を中心に学びたい、統語論を中心に据えながらも認知や心理といった分野との関わりにも興味がある、反対に応用言語学第二外国語教授法などには全く興味がない、といった方向性も具体的に固まり、学習意欲も高まっていたのですが時すでに遅し、この時期になると派遣大学も決定され、書類の提出も済んでしまっています。入門科目の履修によって専門としたい学問分野にあたりをつけるだけでは正直に言って不十分です。中級科目を履修し、より専門的な知識のみならず、その分野の歴史や背景に関する知識、そしてその分野に詳しい先生方とのつながりを得ることで、初めてどの大学、学部が適しているのか、確信をもって選ぶことができるようになります。提供されている科目のタイトルや数、種類を大学のホームページで見るだけで、自分が学びたいことを提供している学部の規模、環境もわかるようにもなります。
例えばわたしの場合、言語学部が学部して独立して存在するか否か、修士・博士課程は提供しているのか、科目は特定の下位分野に偏っていないか、体系だった科目群になっているか、セミナー形式と講義形式どちらの授業形態が多いのか、などに着目することで、統語論を中心に、できれば心理学、認知言語学と絡めた科目がとれる大学を選ぶことができるようになります(今は。当時はできませんでした)。
 英語科目の免除にはもう一つ利点があります。英語科目が免除されなかった場合、どの曜日の何限目のクラスを履修するのかはあらかじめ指定されてしまうのですが、このような状況で自分の興味のある科目と時限がかぶってしまうことを避けることができます。英語科目として、Writingのほかの三科目ですでに四コマもあらかじめ指定されてしまうのです。もし自分の興味がある授業とかぶり、履修をあきらめた場合、それだけ自分に適した学問分野を知る機会を失うことになってしまいます。先に述べた、興味のある学問領域を早期に見つけることの重要性を考えると、これはかなりの損失です。SILSの利点は必修の少なさにあります。しかもこの少ない必修は授業の形態だけを規定するので必修の枠内でも自分の興味ある科目を選ぶことができます。英語が免除されないと時間割の自由度が奪われますので本当にかなりというかやばいめっちゃすごい損失になります。
 したがって、自分に適している大学を選び、学内選考出願時にしっかりとした志望動機を書けるようにするためには、所定の点数を取り英語科目を免除し、一年秋学期から中級科目を履修できるようにしておくことが重要になってきます。

※学問自体にさほど興味がない場合はそこまで躍起になってプレイスメントテストで英語免除を狙わずともよいかとは思いますが、英語科目は軒並み一コマあたり1単位と、普通の科目に比べて時間当たりの単位獲得率が低く非効率的なこと、土曜日のコマを指定される可能性があることなどを考えても、やはり、免除したほうが何かと得なのではないかとわたしは考えています。ただ、Speakingのクラスは実践的な英会話の機会として優れているので、自信のない人は履修して得るものはあると思います。出席や毎回の細かい課題が重要となるのでまめでない人にはおすすめ度は下がりますが。

※このプレイスメントテストで英語科目免除にならなかった場合でも、春学期終了時再びTOEFLE-ITPを受験する機会が学部より与えられます。そこで規定の点数を上回ると中級科目は解禁にはならないものの、英語科目は免除することができます。ただし免除のためには自分で手続きを行い、学部に免除申請をする必要があります。申請締め切りが夏休みの半ばあたりで、忘れやすいので注意してください。ちなみにわたしは受験して点数が出た時点で学部が自動的に免除しているものと思いこんでしまったこともありすっかり手続きを忘れており、泣きを見ました。学期当たり四コマは相当大きいですので締め切り日をきちんと確かめ所定の手続きを済ませるようにしてください。

※Writingの授業はかなり有益です。おすすめです。英語での学術論文の書き方を一年みっちりかけてネイティブ講師に鍛えてもらえます。積極的に参加しましょう。有益です!!!!!!!!!かなり!!!!!!ここで学んだアカデミックライティングのちからは留学先でペーパーを書くときにかなり役に立ちます、というかアカデミックライティングをちゃんと学んでいないと何も書けません。